刑事事件公判での検察官としての職務

 

 

検察の仕事と一で言っても、内部まで目を向ければ職務は分担されています。具体的には、捜査担当検事と公判担当検事に分かれています。捜査担当検事は警察と協力して証拠物を集めたり、目撃証人がいないか調査したり、被疑者や第三者を検察庁に呼んで調書をとったりします。これに対して公判担当検事は起訴後有罪を勝ち取るまでの裁判を担当します。収集した証拠物を提出したり、証人尋問や被告人質問を行うことで訴追官としての役割を果たすことになります。

 

刑事事件公判の中で最も公判担当検事の腕が試されるのは、証人尋問です。証人尋問では、主尋問か反対尋問かで訴訟戦略が異なります。主尋問をする際には、基本的に事前に当該証人とリハーサルをしているはずなので、裁判の場でもリハーサルどおり証言してくれるよう上手く誘導することになります。

 

弁護側の反対尋問になったときには、刑事訴訟規則に従い、適切な時期に異議を申し立てることで対抗することになります。これに対し検察側の反対尋問では弁護側が用意した敵性証人であることが多いので、自分の思うとおりに証言してくれるとは限りません。そこで、弁護側の主尋問で証言された内容に矛盾があることを示すために、有効適切な尋問をする必要があります。